新年賀詞交換会で経済対策への強い決意を表明


20100105-1_gashi.jpg 1月4日、新年賀詞交換会をハイブ長岡で開催しました。
 約2千人の参加者の前で、私は、長引く経済不況の中、改めて「官」の役割として、市の基金200億円を使い切る覚悟で、さらなる経済対策に取り組む決意を表明しました。

 なお、挨拶の全文を「続き」に掲載しました。

賀詞交換会における長岡市長挨拶

 あけましておめでとうございます。謹んで新年のお喜びを申し上げます。

 私は、市長に就任して以来10年間、「行政」と「市民」の役割はいかにあるべきかというテーマを考え続けてきました。そして、「行政」がその責任を全うすることは当然として、「市民」もその力を十分に発揮する社会こそが豊かな社会である、すなわち「行政と市民との協働」が重要であるという結論に達しました。

 行政は、災害の時にその役割を強く問われます。また、現在のような経済不況時でも、極めて重要な役割を求められます。しかし、どちらの場合も、行政の努力だけでは不十分であることは言うまでもありません。
 中越地震からの復興は、地域コミュニティの力が重要な役割を果たしたことで、ここまで復興できました。
 またこの一年、緊急経済対策として本市は新たな融資制度の創設や、元金返済の期間延長などに取り組んできましたが、それだけでは十分ではありません。例えば、長岡の経営者は人を大切にする「米百俵の精神」で市民の雇用を守っているという高い評価があります。また、多くの経営者の皆さんが不況は改革のチャンスと捉え、研究開発に注力するという経営方針を貫いておられています。これらの企業力こそが景気回復の原動力であり、常に前向く企業が多い長岡の市長であることを誇りに感じております。
 本市は皆さんの努力に応えるため、今後もその義務を果たします。本市には、これまでの行財政改革の努力の果実として約200億円の貯金があります。行政には退職も老後もありませんから、行政にとっての貯金とは、このような時代を乗り越えるためにこそあります。今後、この貯金をすべて使うという覚悟で経済対策を実施する決意です。
 また、長期的な視点に立った政策も必要です。新潟港の将来性をキーワードに「西部丘陵東地区」への企業誘致等、将来を見据えた政策の遂行に全力を尽くします。

 長岡藩は、武士と農民や町民との垣根が低く、盛んに情報交換を行った藩であり、市民協働の魁といえる伝統を有していたと言われています。河井継之助「藩政改革」、小林虎三郎「米百俵」、三島億二郎「産業復興」の英傑が輩出された背景には、この精神風土が影響したに違いありません。そして、この精神は明治、大正、昭和を通じ、長岡の伝統として信濃川の流れのごとく止むことなく受け継がれてきました。
 シティホールプラザ「アオーレ長岡」は、長岡藩を源とする伝統を受け継ぎ、現代に表現する事業です。必ずや28万市民の心のよりどころとなることを確信しています。

 一方、合併から5年。異なる伝統、文化を持つそれぞれの地域が相互に刺激し合いながら、地域コミュニティを育成し地域力を育て、地域の魅力を増大させてきました。そして、この3月には川口町と合併し、40万人都市構想の実現に向けた着実な一歩を踏み出します。

 長岡市は、県下第二位の都市として、県全体の発展をリードする責務があります。中越圏域のさらな る発展を目指して、これまで受け継がれてきた長岡の伝統を現代に生かし、行政と市民との協働により、前より前へ一歩一歩進んで行こうではありませんか。
 平成22年が、未来を切り開く明るい年になることをご祈念申し上げ、私の年頭のご挨拶といたします。