市立養護学校を増築 就労重視のカリキュラムへ一歩


20101104-1_yogogakko.jpg 長岡市立養護学校高等部の入学者の増加に対応するため、校舎を約2500平方メートル増築(事業費7億6,100万円)しますが、10月22日、工事の安全祈願祭が開催されました。

 新校舎の増築に当たっては、カリキュラムに対する私なりの特別な思いがありました。
 数年前の養護学校高等部の卒業式の祭、ある母親が「卒業は嬉しいのだけれども、明日から家に閉じこもることになることが心配だ。」とおっしゃったことが、ずっと気になっていました。
 そこで、教育委員会と研究を進め、高等部増築の完成(平成24年春)に合わせ、少しでも子供達の就労につながるように、教育と福祉とが連携した新しいカリキュラムを工夫することとしました。

20101104-2_yogogakko.jpg 新しい教育課程は、現在の3つあるコースを5コースに細分化し、2年に進級する際、障害の特性に応じて学べる作業学習を充実させます。
 作業の種類は、野菜栽培、リサイクル、自主製品製作等の9つあり、それぞれを選ぶことができます。
 野菜栽培コースを例にとると、収穫した野菜を漬け物など食品に加工したり農産物直売所での販売することまでを経験できます。
 また、教育、福祉、医療、就労などの相談を受け付ける県内養護学校初の「総合支援室」を開設すしますが、支援の対象は、生徒や保護者だけでなく、市内の小中学校の特別支援学級の教職員の相談、研修にも対応する予定です。

 養護学校は、文部科学省の所管であり教育機関として位置付けられる傾向がありましたが、教育、福祉、医療という縦割りの垣根を超え、就労につながる学習を目指したいと思います。