新年賀詞交換会で不況対策への強い決意を表明



79-1gashi.jpg 5日、厚生会館で新年賀詞交換会を開催しました。約2千人という大勢の方にご出席いただきました。
 私は、挨拶で、不況時における「官」としての責任を果たすことを強く訴えました。
 「官」は、「民」と比較すると、景気の回復を見据えた長期的な施策に取り組むことができます。「官」には、不況の時こそ地域経済の下支えとして、公共投資を始めとする積極的な経済政策に取り組む義務があるということです。

 長岡市は景気を下支えする事業として、中心市街地などの整備事業を実施しますが、私が真っ先に取り組むべき課題として、その事業費を市内の企業に回るよう最大限の努力をすることを約束しました。
 気持ちが暗くなり、全員が少しずつ消極的になることが不況の大敵です。長岡市には、「天地人」の放送開始、藩校サミット、新潟国体など、追い風が吹いています。官と民とがそれぞれ異なる役割を果たし、一致団結してほしいと強く訴えました。
 挨拶の全文を「続き」に掲載しますので、ぜひ読んでみてください。

 賀詞交換会における長岡市長挨拶の要旨

 明けましておめでとうございます。謹んで新年のお喜びを申し上げます。この厚生会館も、間もなく50年間の役目を終えます。一抹の寂しさも禁じ得ませんが、秋にはいよいよ、新たな市民協働のシンボル「シティホール」の建設に着手します。

 先日、ある企業の社長に対し、「3、4年後には、必ず景気は回復することを信じ頑張ってほしい」と申し上げましたが、「市長、民間企業は明日、あさってが問題なのです。」とおっしゃいました。この言葉をきっかけに、改めて、不況の際の「官」、言い換えれば、公共セクターの役割とは何だろうと強く考えさせられました。
 「官」と「民」との役割は根本から異なります。つまり、「官」は、20年、30年どころか100年先を見据え、事業を実施することができます。民間から見れば恵まれているといえましょう。だからこそ、「官」は、不況の時でも長期的な視野に立ち、地域経済の下支えとして、公共投資を始めとする積極的な経済政策に取り組む義務があるのです。

 長岡市は、既に、新しい融資制度を創設し、中小企業者を支援しています。また、失業者を対象に臨時職員の緊急雇用も実施しています。
 景気を下支えする事業という面では、例えば、中心市街地等の事業費は、5年間で約500億円になります。そして、その事業は、長岡市だけでなく、国、県、民間の協調の下で実施されます。事業資金で見れば、長岡市の持ち分は全体の約4分の1以下にすぎません。ですから、私の課題は、その多額の事業費が市内の企業にまわるよう最大限の努力をすることに尽きると決意しています。

 一方、長期的な視点に立てば、昨年11月、東京で開催された「新潟港利用活性化・産業発信フォーラム」で、寺島実郎氏がお話ししてくださったように「アジアとの貿易は、既にアメリカを凌駕しており、我が国における新潟港の重要性は今後、飛躍的に増大するでしょう。
 もともと長岡には、優秀な機械・金属加工技術の集積があり、また、長岡技術科学大学など3大学1高専、JSTイノベーションサテライト新潟などの教育・産業支援機関の存在があります。今後、新潟港の重要性は大きく高まる中で、新潟港からロシアや中国をにらんだ企業立地も可能で、長岡の優位性はさらに高まります。
 このような長岡市の優位性を最大限に生かし、「西部丘陵地」の開発等を通じ、積極的な企業誘致に全力を尽くす決意です。

 昨日から、「天地人」の放送が開始されました。6月には藩校サミットが開催されます。8月には「天地人花火」を打ち上げます。9月には「新潟国体」が開催されます。10月には、中越大震災5周年の記念する文化行事が多数開催されます。
 皆さん、長岡には追い風が吹いています。市民の気持ちが明るくなる材料が目白押しだということは、大変ありがたいことではありませんか。 明日を信じ、「前より前へ」進もうではありませんか。
 本日お集まりの皆さんが、一致団結することを心からお願い申し上げ、私の年頭のご挨拶といたします。