日本ファシリティマネジメント大会で公演!新しい価値を創造した公共建築物「アオーレ長岡」


 2月23日、タワーホール船堀で開催された第12回日本ファシリティマネジメント大会で、特別講演をしました。
 演題は、「新しい価値を創造した公共建築物「アオーレ長岡」~企画から管理まで一貫した総合的マネジメントの重要性~」としました。

「講演の概要の紹介文」
 2012年4月、長岡市の中心市街地にオープンした「シティホールプラザ・アオーレ長岡」は、「ナカドマ」を中心に、市役所、アリーナ、市民協働センターが一体となった全国初の複合施設である。
 この「アオーレ長岡」は、郊外に移転した市役所を街中に回帰させる際、市民が自由にイベントを企画・実行できる屋根付き広場「ナカドマ」を中心に、市役所、多目的アリーナ、市民協働センター等を配置した複合施設である。
 企画段階から、市民が自由にイベント等を企画・実行し市民に親しまれる施設とすることを明確に理念として掲げ、隈健吾氏の設計でこの理念を具現化した。また、管理・運営は、この理念が活かされるように市民が主体的に行うように工夫されており、まさに、総合的にマネジメントされた公共建築物の好例である。
 この「アオーレ長岡」の企画、設計、建設、管理の各段階での課題と対応策、及び、中心市街地の活性化等に果たした役割を解説することにより、総合的なマネジメントされた公共建築物が新しい価値を生み出すパワーを持つことを証明する。

 テーマが同協会の活動に適していたせいか、聴衆の熱意が感じられ、大変楽しく講演をさせていただきました。
 講演では、日本建築学会賞の受賞理由が企画、設計、管理まで一貫した総合的マネジメントの重要性を指摘していること等を説明しました。
 
「日本建築学会賞業績賞受賞理由」
 「市役所がまちなみの形成とにぎわいの創出、及び、市民協働の場の創出に寄与する、新たな空間モデルの提示」
 ● 企画構想段階での21世紀型シティホールを目指した新たなプログラムの作成
 ● 設計段階での「ナカドマ」を中心とした、新たな複合公共施設のあり方の具現化
 ● 市民協働の実践(設計段階、及び、竣工後の市民交流の事業企画や施設運営を市民自ら担うという積極的活動

 (公財)日本ファシリティマネジメント協会は、ファシリティマネジメントを「企業、団体などが保有又は使用する全施設資産及びそれらの利用環境を経営戦略的視点から総合的かつ統括的に企画、管理、活用する経営活動」と定義しています。
 したがって、企画から管理まで一貫した総合的マネジメントにより成功した「アオーレ長岡」は、ファシリティマネジメントの恰好な事例と考えられました。